株式会社フォーナウ

米国アマゾンが開始した通販番組「Style Code Live」-アマゾンの次なる犠牲者は?

(2018年8月28日更新)


(写真:Amazon.com)

米国アマゾンがその場でポチれるファッション通販番組をはじめました。

アマゾン版テレビショッピング「Style Code Live」開始

放映時間は日本時間AM11:00から30分。毎日生放送でやってます。番組の内容はテレビ通販というよりも、ファッションと美容に関する情報番組。アマゾンで取り扱っている商品を紹介したり、ファッションの専門家からのTIPSを紹介します。

早速見てみたけど、なんか踊りながらしゃべってました。司会者はやたらと表情豊かで、ハイスクール時代にスクールカーストの頂点に立っていた感じの三人。いや、左端の男性はちょっと違うかな。内容はこれぞアメリカの情報番組ですよね~という感じでした。ユーザーは番組をみながら商品をポチることができます。チャットで質問して番組と関わることもできるとか。

アマゾン版テレビショッピング「Style Code Live」の狙いは?

ここ最近、アマゾンは有料会員を獲得する為に、プライムビデオとか、プライムミュージックなどの、プライム会員向けのサービスを充実させてきました。しかし「Style Code Live」は非会員でも利用できることから、会員だけでなく広いターゲットに向けて打ちだしたサービスであることが分ります。「Style Code Live」の狙いは今までのサービス展開では獲得できなかった層の獲得と考えられます。

アメリカのテレビショッピング事情についてはあまりよく分からないのだけど、日本の場合、テレビショッピングのターゲットはシニア層。「Style Code Live」は番組の出演者やトーン&マナー、そして取り扱っている商品をみると20歳~34歳の女性がターゲット。テレビショッピングよりも若い層狙いです。

年齢の点ではターゲットは被ってないですが、行動的には全く同じ層を狙っていると考えられます。これはアマゾンが今まで獲得することの出来なかったターゲットです。つまり、インターネットを利用して能動的に商品を探してショッピングをする人ではなく、受動的な情報でショッピングをする人達。

今や13カ国へ進出し、売上高10兆円を超える巨大企業へと成長したアマゾンですが、今まで取りこぼしていたターゲット層の獲得に向けて本腰を入れた感があります。迎え撃つQVCを代表とするテレビショッピング業界はどうなるのか。うーん。アマゾンによる次なる犠牲者が出そうな予感・・・。

アマゾン版テレビショッピングの課題は?

「Style Code Live」に課題があるとすれば、ダブルスクリーンが使え無い事。テレビの視聴スタイルはかなり変わってきて、スマホを操作しながらテレビを観るというダブルスクリーンがスタンダードになってきています。

アマゾンの場合、スマホで番組を視聴させると(現在はPCのみサービス展開)ダブルスクリーン視聴ができないので、コンテンツ力が強くないと飽きられちゃいます。

アマゾン自体にコンテンツ作成ノウハウがあるとは思えないので、外部制作会社を巻き込みつつ解決する必要がありますね。