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オリジナル商品は売れなくて当たり前

ECサイト黎明期の頃、ECサイトは世界につながる自動販売機で、サイトを立ち上げて商品を並べれば、お客さんが勝手にやってきて、天からお金が降ってくると思っていた人がいました。

「よい商品ならお客は探して買ってくれるです!」というのが彼らの言い分でした。

さすがに今はそんな勘違いをしている人はいないと思いますけど、実際は商品が勝手にどんどん売れていくなんてことは起こりません。

大手企業ならいざしらず、広告予算が少ない中小規模の事業者が、売れるECサイトを作り上げるのは、手が掛かるし、なかなか骨の折れることです。大きなメーカーが製造している認知度の高い商品を売れば価格競争に巻き込まれるし、かと言って自社開発したオリジナル商品はなかなか売れません。

価格競争を避け、利益を確保する為にも、中小規模の事業者は他では手に入らないオリジナル商品を販売すべきですが、たとえそれがすごく良い商品だとしても、名前がほとんど知られていない無名の商品がいきなり売れ始めるほど世の中甘くありません。

無名のオリジナル商品が、顧客から信頼され、購入してくれるまでに至るには取り除かなくてはならない三つのネガティブな感覚があります。

  1. 不信感 → ブランドが信用されていない
  2. 不安感 → ちゃんとした商品かどうか不安がある
  3. 不要感 → 商品のベネフィットが分からないので必要無いと思っている

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「不信感」、「不安感」を取り除こう

顧客は無名のブランドや商品は、まず疑ってかかります。どこの誰だか分からない人が、突然ジャジャーンと登場して、自分が売っている商品についてよい事ばかりを言っても簡単に信じないでしょ。それと一緒。

いくらいい商品でも、本当の事を言っていてもなかなか信用してくれません。初めて見た化粧品メーカーが「メイク汚れはつるっと落ちるし、肌に超やさしいクレンジングだからぜひお試しください」と言っても見向きもされない事すらあります。

なので、無名のオリジナル商品を売る時は、顧客の「不信感」や「不安感」を取り除くことが大事。

このような時は、大手企業への納入実績やマスコミへの掲載実績などが役に立ちます。クレンジングの例でいえば、「全国3000件のエステサロンで15年前から使用されているスキンケアのプロに認められたクレンジングです。」という感じです。

商品の価値を伝えて「不要感」を取り除こう

今更、そもそも論なのですが、顧客の「不信感」「不安感」を取り除いたとしても、商品に魅力がないと売れません。顧客にとって魅力ある商品だったとしても、その魅力をしっかりと伝えてあげないと顧客は買ってくれません。

魅力が伝わらなければ、顧客はこの商品は自分にとって「不要なもの」と思ってしまいます。商品の事が分からないオリジナル商品の場合、この「不要感」を取り除くことも大切なポイントです。

オリジナル商品のほとんどが、他の場所で代替品を買おうと思えば買えます。もっと有名な会社が製造したり、売ったりしている商品ではなく、わざわざ無名のオリジナル商品をECサイトで買う、それ相応の理由がないとそうしません。

商品の魅力は、商品のUSP(Unique Selling Proposition)を設定し、それを説明するコピーで伝えます。商品説明のコピーを書くには少しコツがあります。こちらの記事で紹介しているので参考にしてください。

ECサイト商品コピーの書き方ノウハウこっそり教えます

また、他者から支持されている事は安心や信頼につながり、購入する理由のひとつになります。顧客は初めて買う商品で失敗したくないのです。このような時にユーザーズボイスは役に立つので、顧客からのフィードバックを集め、積極的にサイトに掲載していくようにしましょう。

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オリジナル商品販売の切り札登場!入口商品の使い方

「入口商品」とは、価格を低く設定したり、送料無料にしたり、先ずはとにかく買っても売らう為に、購入のハードルを低く設定した商品のことです。

化粧品とか、ワインならこんな感じ。

本気で取り組むアンチエイジング「ホゲホゲ化粧品サンプルセット」
初回購入の方限定 今なら送料無料 10000円 → 6000円

新世界のエース「チリワイン飲み比べ カベルネ・ソービニョン3本セット」
初回購入限定で、3本なんと1500円 しかも送料無料

知名度が低いオリジナル商品は特にそうなんですが、とにかくはじめの一歩が大事です。はじめの一歩をうまく踏み出せるように、「入口商品」を作り込む必要があります。

サイトへの集客
「入口商品」購入
「本商品」購入

先ずはこの流れを作り、集客の為の広告費用を継続的にかけられるように効率化を図りましょう。
この時、広告費は LTV > CPO になるように設定します。
 -CPO
Cost Per Orderの略で、ひとつの注文を獲得するのにかかった広告費用のことで 、CPO = 広告費用÷注文数 と求めます。

 -LTV
Life Time Valueの略。LTVを算出する計算式はいくつかありますが、以下の式が一番使いやすいと思います。LTV = 平均購買単価×平均粗利益率×購買頻度×継続購買期間
*継続購買期間:1年間で設定