これまでいくつもの企業でコンテンツマーケティングのプロジェクトを立ち上げてきました。その中には成果を認められ継続している案件もあれば、力及ばず残念ながら途中で打ち切りになってしまった案件もあります。
成功に学び、失敗に学んでいると成功パターンが見えてきます。おかげで今ではどうすればコンテンツマーケティングプロジェクトが成功するのか分かってきて、よりよい提案やアドバイスができるようになりました。
今回はこれまでの経験で得たコンテンツマーケティングを成功させるための秘訣についてまとめてみたいと思います。
特に企業内でコンテンツマーケティングを運用している、これから運用する予定がある担当者にとっては、よい情報になると思うので是非ご覧ください。
目次
2-1 まずはとことん集客にこだわる
2-2 人が集まるようになったら導線にこだわる
2-3 結果には常に理由がある 結果を常に把握して早めの対策を!
2-4 コンテンツの力を過信しない
なぜコンテンツマーケティングは失敗するのか?
これまでの経験で分かってきた、コンテンツマーケティングプロジェクトが失敗する主な原因は・・・。
目標設定のミスが原因となって、他部門から横ヤリがはいることです。
企業が何かのプロジェクトを立ち上げる時、必ず目標値を設定すると思います。KGI、KPIというやつですね。この設定を間違えると、コンテンツマーケティングプロジェクトは途中で打ち切りになることが多くなります。
「目標値ですか? 最終的には、問合せ数が増えればいいので、問合せ数を設定しています。でも、あまり気にしないでいいです。」
こんな感じで始まるプロジェクトは、あえなく途中打ち切りの可能性大なので注意してください。
「目標値はあまりに気しなくてもよい。」と言われるとなんとなく気楽に始められますが、達成していなかった場合、どこかのタイミングで必ず刺されます。また、定量的な目標を立てるのを避け、「ブランド理解の促進」など定性的な項目をコンテンツマーケティングの目標にいれる場合もありますが、これも途中打ち切りの原因になります。定性的な目標は計測が難しく、仮にアンケートなどで計測しても大きく数値が変化することはあまりありません。成果が出にくくなるのです。
企業でコンテンツマーケティングを運用するには、複数の人が動くことになります。大きなプロジェクトでは外注先を使うことも多いでしょう。月に100万、年間で1000万以上のプロジェクトも珍しくありません。コストをかけてやっている以上、成果について他部門からのチェックが入ります。予算編成などの時期はなおさらです。
「コンテンツマーケティングって成果出てないじゃない。目標にしている問合せ数も一向に増えてないし。この予算はカットでしょ。」
と横ヤリがはいり、プロジェクト終了へ・・・。ちーん。
コンテンツマーケティングプロジェクトを成功に導くコツ
それでは、コンテンツマーケティングプロジェクトを成功させるにはどうすればよいでしょうか? いくつかコツがあるのでまとめてみました。
まずはとことん集客にこだわる
プロジェクトが始まったら最初にやるべきことは、とにかくサイトに集客することです。検索順位、オーガニック検索の流入数にとことんこだわって、SEOを考慮したコンテンツを制作し、集客数を増やして下さい。
立ち上げて半年は集客につながらず厳しい時期ですが、それでもユーザーに役立つコンテンツを制作し続けて下さい。正しく運用していればいずれ集客につながり、サイトを訪れる人が増えてきます。
人が増えると、サイト内でいろいろな行動をする人が出てきます。問い合わせや資料請求、時には売り上げにつながることもあります。そうすれば何かが起きる可能性を感じるようになるのです。
今後の可能性が感じられれば、プロジェクトは続きます。
人が集まるようになったら導線にこだわる
正しく運用していれば、プロジェクトが始まって半年くらいするとサイトへの訪問者が増えてくるので、第二段階に進みます。
サイト内を回遊させたり、目的のページに誘導したり、ここからはサイトの導線にこだわるようにしましょう。商品の特集ページなどLPになるようなページを作成し、コンテンツから誘導するのは良い方法です。
コンテンツに設定する検索キーワードの選び方を変えてもいいと思います。検索ボリュームが少なくても、商品サービスにより興味を持つ人が検索するキーワードを選ぶのもありです。
コンテンツ経由でのコンバージョンが出始めるので、成果を感じられるようになります。
結果には常に理由がある 結果を常に把握して早めの対策を!
検索順位、PV数、コンバージョン率は常にチェックして、何か気になる事があれば早めに対処するようにしましょう。
検索順位は上がったり下がったりを繰り返しながら徐々に上がっていきます。突然圏外に落ちるのも珍しいことではなく、その日の順位に一喜一憂するべきではありません。ただ、順位の変動は常に把握しておき、おかしいなと思ったら、リライトなど、すぐに対処できるようにしておきましょう。
コンテンツ経由のコンバージョン率は、コンテンツごとに不思議と毎回同じくらいの数値になります。コンバージョン率が高いコンテンツは常に高く、低いコンテンツは常に低くなるのです。つまり、そうなる理由があるのです。コンバージョン率の高いコンテンツの共通点を見付けて、成功パターンを導き出しましょう。
コンテンツは万能でないことを知る
コンテンツを読んだユーザーが、ブランド理解を深め、ブランドに好意を持ち、購入意欲が高まる・・・。
コンテンツマーケティングの教科書にありそうな話ですが、このことに関してあまり幻想を抱かない方がいいです。実際にそういうこともありますが、商品力やブランド力があることが前提です。コンテンツマーケティングは、全体のマーケティングの中の一部なので、コンテンツの力だけでやれることには限りがあります。コンテンツは万能ではないことを知りましょう。